ぼくにも鶏、飼えるかな?【鶏の育て方】

肉質を向上させる飼育管理

写真1
肉が赤色を帯び、卵黄の色が濃くなるエサ
左上:パプリカ
左下:トウモロコシ
右上:キカイアルファルファ
右下:コーングルテンミール

体脂肪の抑制

 鶏肉の脂肪は腹腔内(ふっくうない)に固まりとして、あるいは皮下に蓄積され、牛肉のように筋肉に脂肪が入ったサシ(霜降り肉)にはなりません。腹腔内脂肪はオスよりもメスに多く、また夏期、ウインドウレス鶏舎といった高い環境温度の時ではより多くなります。とくにその重量が体重に対し4%をこえるようでは、肉の歩留まり、脂肪廃棄量などからみて問題が大きいと判断します。
 飼料中のカロリー/タンパク質比率を下げる、すなわちタンパク質をたくさん食べさせることが脂肪蓄積量を少なくすることにつながります。ただし日本人はむね肉より、もも肉を好むため、まだまだ脂肪志向が根強い傾向があります。


おいしい鶏肉

 鶏を長期間飼育することにより、イノシン酸などのうまみ成分や、脂肪の蓄積がすすんで鶏肉がおいしくなります。一般のブロイラーは7-8週齢で肉にしますが、さらに2週間くらい飼育期間をのばしたブロイラー商品もあります。
 地鶏は成長速度のゆるやかな鶏で、筋線維が細く、週齢経過にともなう肉の硬さの進行も遅いため、適度な歯ごたえ、舌ざわりのよさと肉のうまみをあわせもった鶏肉生産に適しています。また、コーングルテンミール、パプリカ(西洋トウガラシ)、赤色酵母(せきしょくこうぼ)などカロチノイド(赤色系のキサントフィル)の給与で肉色が赤みを帯びます。