 ひよこになるためには、卵は受精されたもので、しかも生きていなければなりません。チャボなら雄1羽に雌2〜3羽、もう少し大きい鶏の場合には、雌が10羽ぐらいの割合で飼えば、受精卵が産まれます。ひなをかえす卵は、温度10〜15度、湿度75%の条件で、2週間ぐらい保存できます。保存する場合は、針金で四角く仕切った入れ物や紙の箱を仕切った入れ物に、まあるい方を上にして立てておきます。温度が低すぎても死んでしまいますので、注意しましょう。
母鶏にかえしてもらう場合は、おとなしくて卵をかえすのがじょうずな2〜3歳の鶏が理想的です。巣についたようでも、途中で卵を抱くのをやめてしまう鶏もいます。おとりの卵や陶磁器製のにせの卵(擬卵という)を2、3個巣に入れ、母鶏が巣についたことを確認し、それから本当の卵を抱かせれば確実です。巣箱が乾燥しすぎないように、2〜3日ごとに霧を吹きます。また、嘴打ち(はしうち)といってひなが中から殻をやぶりはじめて、なかなか外に出られないときにも、ぬるま湯で卵に霧を吹いてあげます。
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