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分離給餌とTMR

ワラをはかって与える昔ながらの給与法 |

ミキサーフィーダー車によるエサやり |
昔から行なわれてきた分離給餌法
現在、一般に普及しているエサの与え方には、分離給餌法とTMR法の2種類があります。
分離給餌法は、エサの個々の成分を別々に与える方法です。例えば、朝早く粗飼料を与え、それを食べ終わる頃に濃厚飼料を与える。昼は、粗飼料だけを与えて、夜は朝と同じように……。これは古くから行われてきた方法で、いまでも中小規模の酪農家で行われています。特別な機械や設備を必要としないことが特徴です。
しかしエサを与える時間が決まっているので、牛の胃の働きは、エサを食べる時間に沿ってかたよることになり、第1胃内の発酵にムラができてしまいます。また、与える順番にも気をつけないと、十分に栄養を吸収しないこともあります。
分離給餌法の欠点を解消したTMR法
そこで、必要な飼料をすべて混合して均質なものにしてしまい、絶えず少しずつ与えるというTMR(Total Mixed Ration)法が開発されました。これは、サイレージなどのベースとなる飼料に、トウモロコシなどの濃厚飼料を混ぜ、必要に応じてビタミンやミネラルなどを補給します。つまり、栄養のバランスがとれた完全食のような形で給餌するのです。さらに、こういった飼料をいつでも牛が食べられるようにしておく(不断給餌:ふだんきゅうじ)と、牛の胃の働きは常に一定になり、発酵のムラもなくなり、効率よく栄養を取り込むことができるようになるのです。しかし、このTMR給餌を行うには、大がかりな機械や設備が必要で、小規模農家ではなかなか導入できません。
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