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雑種と系統造成
交雑種を作出
雑種強勢とは、雑種である子の能力が、両親よりもすぐれている現象のことをいい、特に強健性(病気のかかりにくさなど)に効果があらわれます。
たとえば、繁殖能力に優れたランドレースや大ヨークシャーを母豚に、産肉能力の優れたデュロックやハンプシャーを父豚にして、両親よりもさらに優れた能力をもつ雑種の作出を行います。
強い雑種強勢の効果を期待するためには、両親となる個体がお互いに遠い血縁関係にあり、双方とも遺伝的に純粋な個体であることが必要です。そのため、品種の中にさらに近親交配(親子、兄弟のような近縁でのかけ合わせ)を重ねて複数の系統(ストレイン)を作り、その異なる系統の個体同士をかけ合わせて交雑種を作り出すようになってきました。
三元交雑、四元交雑
雑種強勢は、発育や強健性といった形質にだけでなく、繁殖力(早熟性・多産性・哺乳能力)にもあらわれます。
そのため実用畜を生産する母方の個体にも雑種強勢を利用しようと、三元交雑、四元交雑という方式もよく行われています。
1.A系統×B系統―交配→ABの交雑種(通常の二元交雑)
2.ABの交雑種(♀)×C系統(♂)―交配→ABCの交雑種(三元交雑)
3.ABCの交雑種(♀)×D系統(♂)―交配→ABCDの交雑種(四元交雑)
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