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断尾(だんび)と去勢(きょせい)
断尾および去勢器具。左:ゴムリング装着器、右:無血去勢器 |
断尾
生まれたばかりのめん羊には長い尾がありますが、これを短く切ってしまうことを断尾といいます。かわいそうに思われるかもしれませんが、めん羊の尾は、羊毛が伸びると重たくぶら下がっているだけで、他の動物のように虫を追いはらう役には立ちません。それどころかふんや尿で汚れて不衛生となり、また交配の邪魔にもなるため、生後2週間以内には衛生管理のため切り落としてしまいます。
断尾にはナイフで切り落とす方法などもありますが、現在はゴムリングを使う方法が一般的です。子羊が産まれたらすぐに尾の付け根から1cmくらいの関節部分にゴムリングをはめておくと、血行が止まって2週間程度で脱落します。この方法を生まれてすぐに行えば、痛みをあまり感じないため、最もストレスが少なく、しかも簡単で安全です。
去勢
雄羊は、性成熟期に達すると、肉にオス特有の臭いがつくため、食肉には向きません。5-6カ月齢までに出荷されるものについては、とくに去勢を行う必要はありませんが、大型のラムや、生後1年を過ぎて出荷されるものについては、肉質をよくするために去勢を行います。去勢の方法には、手術によって睾丸(こうがん)を取り除く方法もありますが、一般的には、ゴムリングか無血去勢器が用いられます。ゴムリングは陰嚢(いんのう)の付け根に装着するだけの簡単な作業ですが、断尾と同様、生まれてすぐに行う必要があります。生まれた時点で肉として出荷するか、繁殖用として飼育するかの判断がつかない場合は、ある程度成長してから去勢を行うことになりますが、この場合は無血去勢器が便利です。無血去勢は、皮膚の上から精系を圧迫切断し、睾丸の機能を停止させる方法で、月齢を選ばずに行うことができます。
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