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たくさん食べて大きくなった
エサの給与基準
成長や肥育、妊娠(にんしん)、授乳などの各段階に応じて、何をどれくらい給与すればよいのかを計算したものがエサの給与基準です。
給与するエサについては、めん羊を飼育する周りの状況によって、主食となる粗飼料が牧草であったり豆殻であったり、また副食的な飼料もくず豆やくず米などさまざまですが、いずれにしても、身近にある資源を有効に利用することを考慮します。
エサの給与量を計算する場合、与えようとするエサにどれくらいの養分が含まれているのかを知っておく必要がありますが、濃厚飼料として配合飼料を給与する場合には、パッケージにその養分量が記載されています。
エサの給与例
エサの給与量は、まず主体となる粗飼料で必要な乾物量(DM)を満たす量を求め、これに含まれるタンパク質(CPまたはDCP)とエネルギー(DEまたはTDN)を計算します。もしこれらが必要量
に足りなければ、粗飼料の一部を他の栄養価の高い飼料に置き換えて、飼養標準に近い飼料の構成を計算します。
例えば、体重80kgで妊娠初期の成雌羊には、DMが1.24kg、CPが119g、DEが3.6Mcal必要ですが、乾草(オーチャード出穂期)でDMの必要量
を与えた場合、タンパク質は充足しますが、エネルギーは不足します。そこでこの不足分を大麦を使って補正すると、乾草の給与量
は1.18kg、大麦が0.3kgとなります。このほかには、水と塩は常に摂取できるようにします。
■飼料給与量の計算例
1 体重80kgで妊娠初期の成雌羊の1日あたりの養分要求量 |
区分 |
DM(kg) |
CP(g) |
DE(Mcal) |
養分要求量 |
1.24 |
119 |
3.60 |
『日本飼養標準 めん羊 1996年版』(農林水産省農林水産技術会議事務局 編、(社)中央畜産会 刊行) |
2 飼養する飼料の成分組成 |
飼料名 |
DM(%) |
CP(%) |
DE(Mcal) |
乾草(オーチャード出穂期) |
83.7 |
10.9 |
2.22 |
大麦 |
88.2 |
10.6 |
3.27 |
『日本標準飼料成分表 2001年版』(独立行政法人農業技術研究機構 編、(社)中央畜産会 刊行) |
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