鶏とは大昔から友だちだった【鶏と人との歴史】

世界の採卵養鶏

世界の鶏羽数

 多くの途上国で在来種や卵肉兼用種が飼われているため、卵用種だけを数えることは困難です。庭先での放し飼いもいまだに続いている一方で、近代養鶏は世界中に広まっています。
 2023年の調査では、世界の鶏は約2722億羽で、その内訳は、アジア49%、中南アメリカ13%、ヨーロッパ9%、アフリカ9%、北アメリカ6%、オセアニア1%の順です。国別では中国が533億羽で世界全体の36%を占めており、インドネシアの370億羽、パキスタンの189億羽と続きます(出典:『国際農林水産統計』(農林水産省統計情報部、2002年3月発行))。

卵の消費量と価格

 2019年の世界鶏卵生産量は約6020万トンで、国別では中国が最も生産量が多く、以下アメリカ、インド、ブラジルの順になっています。2023年の調査で1人が1年間に食べる鶏卵の数は、日本は320個、ロシア、アメリカ、韓国は200個台でした。

 1970年と比べると、当時イスラエルに次ぐ消費量であったアメリカと、イギリスの消費が量低下しているのに対し、日本、フランスの増加傾向がめだちます。


国名 1970年の年間消費量(個) 傾向 2023年の年間消費量(個)
アメリカ 309 279
ドイツ 281 236
日本 278 320
イギリス 275 175
フランス 225 244

出典:「主要国の1人当たり鶏卵消費量」(IEC(International Egg Commission:国際鶏卵協議会)発表による