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卵の構造と形成、いろいろな卵
卵の構造とその機能
卵黄の表面にぽつんと白い斑点(はんてん)が見えるのが胚盤(はいばん)で、受精卵ではそこからヒナが発生します。卵を割るたび胚盤が卵黄の上部に現れる理由は、
1.排卵時の卵黄は、卵黄全体をおおう膜の中で自由に回転する
2.胚盤の比重が小さい
3.卵黄の外側の膜が粘性の高い卵白(カラザ)に包まれて固定されている
などがあります。
卵黄と卵白と卵殻の重量比率(%)は、30:60:10です。卵白はさらに濃厚卵白50%と、内・外の水様卵白がおのおの25%ずつに分けられ、その比率には鶏の遺伝や年齢、卵の保存などが関係します。卵白は抗菌作用を有し、とくにカラザはその作用が強力で、卵黄を腐敗から保護しています。卵殻は主成分の炭酸カルシウムの柱が密集した構造であり、水分の蒸散とガス交換のため、柱と柱の間に気孔というトンネルを卵1個に7000-1万7000個つくっています。卵殻の厚みは0.25-0.4mmほどで、内側には密着して2層の卵殻膜があります。
卵形成と二黄卵
卵巣の成熟卵胞が破裂して、卵黄を放出することが排卵です。この際に血管が破れ、血液が卵内部に入り込むと血斑卵(けっぱんらん)が、また連続した排卵により二黄卵、三黄卵が産まれます。
卵黄が卵管に入り込むと濃厚卵白で包まれ、続いて卵殻膜が形成された時点で水分が加えられ、水様卵白が生じます。卵殻膜には約20時間ほどかけて石灰質が沈着して卵殻が完成し、放卵します。排卵から放卵までの所要時間は24-25時間です。卵殻の茶色の色素は表層に、またチリ原産のアロウカナという鶏の青色卵の色素は卵殻の全層に沈着します。卵殻は最後にタンパク質のクチクラでおおわれてから放卵します。茶色の卵でよくみられる卵白中の肉様物質は、卵殻色素に由来し、肉斑と呼ばれています。
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