鶏のからだのひみつ

生殖器の構造

  • 写真1
    オスの生殖突起
  • 写真2
    メスの生殖器

雄鶏の生殖器

 オスの生殖器は精巣(睾丸:こうがん)、精巣上体(副睾丸)、精管、付属器官、排泄腔(はいせつこう)からなります。せきついの内側にそれをはさんで左右にあるのが腎臓(じんぞう)であり、腎臓の前縁あたりには左右一対の精巣が存在します。精巣は卵円形・白色で、ここで精子がつくられ、雄性ホルモンの分泌も行われます。
 雄鶏には陰茎がなく、排泄腔に精管が開口しています。排泄腔には生殖突起と呼ばれる麻実大の小突起があり、交尾器の退化した痕跡(こんせき)とみられています。これによって初生ヒナの雌雄(しゆう)鑑別を行います。


雌鶏の生殖器

 メスの生殖器は卵巣、卵管、排泄腔からなります。卵巣はオスの精巣とほぼ同じ位置にありますが、卵管を含め精巣のように左右一対ではなく、右側は退化して左側だけが発達しています。
 卵巣には大小の球形をした卵胞がブドウの房のようになっていて、成熟卵胞から順に排卵がおこります。卵管は全長70cmくらいで、ここで卵が形成されます。

 このように、鶏は雌雄とも特別の交尾器はもたないので、交尾は雌雄の排泄腔の開口部を接触させて行います。