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防寒・防暑対策

子牛は寒さに弱いので冬は暖房してあげる |

南側に落葉樹を植えて日陰を作る |

夏:風通しのよい開放牛舎 |
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寒さに強いといわれるが冬はすき間風を防ぐ
肉用牛の第1胃の大きさは約120リットルもあります。胃の中には多数の微生物が棲息(せいそく)し活発に発酵(はっこう)しています。その発酵熱は40度くらいなので、牛は比較的寒さには強いといわれています。
しかし、子牛は冬の間、寒さに対する抵抗(ていこう)力が弱く、母乳の乳量も減少するので、防寒対策が必要です。北風や北西風の吹き込む方向には、囲いやカーテンですき間風を防ぎ、南面は開放して太陽光を入れ牛舎を暖かくします。天気のよい日は運動場で日光浴もさせます。
肥育牛も冬は体温維持のためにエネルギーを消耗し、増体しなくなるので、防寒対策と飼料の増給が必要です。
夏は必ず日陰をつくり、風通しをよくする
牛は暑さと高い湿度が苦手です。食欲不振や熱射病などの障害を起こしやすいので、夏は防暑対策をして涼しくすることが欠かせません。牛舎の窓は開放し、できれば壁なども取り払い、風通しをよくします。運動場も風通しや排水のよいところに立ち木などで日陰を設けます。西日もストレスを与えるのでヨシズや樹木でさえぎります。牛舎南側に落葉樹を植えることは、夏・冬を通して効果があります。
また、夏は飲水量も増えるので、常に清潔な水が飲める状態にしておくことが大切です。
肉用牛に限らず、家畜には最高の生産性を上げるための適温域があります。肥育牛の適温域は摂氏15度-25度、許容範囲は5度-30度といわれています。この温度の範囲外では生産性が著しく低下することになります。
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