妊娠(にんしん)・出産を毎年くり返す【肉用牛が子牛を産むまで】

発情から分娩まで

    人工授精による交配

性成熟と発情

雌牛が初めて発情するのは7カ月齢から9カ月齢くらいからです。しかし、すぐに交配できるわけではありません。雌牛が子供を産むのに適した体格になるにはさらに時間が必要で通常、14〜15カ月齢くらいです。性成熟に達した雌牛は約21日間サイクルで発情を繰り返します。1回の発情は約12〜36時間です。発情している間、雌牛は落ちつきが無くなり、不安な様子になり、しきりに鳴きます。群飼(ぐんし:集団で飼うこと)している場合は、互いに乗りかかったりするような動作をします(乗駕、じょうが)。発情中、外陰部は充血し腫脹します。また、透明な粘液を出すこともあります。


交配

発情を発見したら、農家は交配の準備をします。アメリカなどでは交配用の雄牛を飼育している農家もありますが、日本ではほとんど人工授精によって交配しています。牛の場合、発情後6-10時間ほどしてから排卵があり、その後8-12時間してから卵子は受精能力を得ます。また、精子は生殖器に入って3-4時間ほどしてから受精能力を得るので、交配は発情が終了した直後くらいに行うのがもっとも適しています。そのため、午前中に発情を発見したら夕方に、午後または夕方に発見したら翌日の午前中に交配するとよいといわれています。


妊娠の確認

交配後、次の発情の時期になっても発情しなかった場合、ほぼ間違いなく妊娠しています。より確実に妊娠しているかを確認するために獣医さんを呼ぶこともあります。


分娩

妊娠してから280から285日くらいで、分娩となります。肉用牛の場合には、分娩時に大きな事故が起きたり、難産であったりする可能性は比較的少ないものです。