伝染病の種類

ロイコチトゾーン症：皮下や体内で出血する

伝染性喉頭気管炎：のど、気管にいちじるしく炎症がおこる

法定伝染病

　家畜伝染病予防法は、家畜の伝染性疾病の発生を予防し、蔓延（まんえん）を防止することで、畜産の振興をはかるために設置されました。牛、豚をはじめいろいろな家畜の家畜伝染病を26種類規定しています。これらは「法定伝染病」と呼ばれ、病原性がきわめて強く、かつ伝播（でんぱ）も速いため、生産性、生命に甚大な影響を与えます。そこで、発生するとすぐに、消毒、殺処分、地域内での移動禁止など厳しい措置がとられます。とくに移動禁止規定により、鶏や卵を流通できない事態が発生しますと、近隣の養鶏業者も多大の損害を被ることになり、発生者の社会的責任は避けられません。
　鶏では家禽（かきん）コレラ、家禽ペスト、ニューカッスル病などが法定伝染病に当たりますが、前の二者は過去の病気で数十年来発生をみていません。ニューカッスル病は現在でも恐ろしい病気ですが、ワクチン接種がきわめて有効です。ただし人への影響はほとんどありません。

届出伝染病

　鶏結核病、マレック病、鶏痘（けいとう）、鳥インフルエンザ、鶏マイコプラズマ病、伝染性ファブリキウス嚢（のう）病、伝染性気管支炎、伝染性喉頭（いんとう）気管炎、鶏白血病、ロイコチトゾーン症は「届出伝染病」に規定されています。
　殺処分、移動禁止ということまではいきませんが、発生したら法定伝染病に準ずる衛生対策をとらなければなりません。