オスとメスの成長のちがい

左がメス、右がオス メスはオスよりも成長が遅い

ブロイラーは品種ではなく、雑種です

　ブロイラーは7-8週齢で飼育期間を終了して、体重が2.6kg前後のとき食肉となる食肉専用種の実用鶏をさします。肥育効率のよい系統間交雑種で、父系種には白色コーニッシュが、母系種には白色プリマスロックが多く用いられています。

地鶏とは

　古くからの郷土料理に用いられる肉用鶏は、愛知の名古屋コーチン、秋田の比内鶏、鹿児島の薩摩鶏（さつまどり）などが有名です。ただし、比内鶏は昭和17年に天然記念物として指定されたために、食べることができなくなりました。現在ではロードアイランドレッド種との一代雑種を、比内地鶏として生産・販売しています。
　こうした地域の在来地鶏や、肉質に定評のあるシャモなどを利用し、卵肉兼用や肉用の外国種と交雑をはかるなどの研究が行われました。こうして「銘柄鶏（特殊肉鶏）」が開発され、肉のうまみを求める消費者の需要に応えた高級鶏肉として販売されています。

ブロイラーと地鶏の成長のちがい

　ブロイラーは大型なのと同時に、体重の増加がとても早く、オスの場合4週齢で1kgをこえ、6週齢では2kg、8週齢では3kgとなります。しかしメスはオスよりも成長が遅く、同じ体重になるのに1週間くらいの差があります。
　ヒナの体重は40gくらいなので9週間飼うと雌雄平均3.1kg、この間実に75倍以上もの体重増加となります。

　一方、銘柄鶏は一般に成長が遅いこと、肉のうまみや適度な歯ごたえが求められることなどから、90-150日齢（13-22週齢）に食すことが多く、体重はメスが1.5-3kg、オスが2-4kgと、個体差が幅広くなっています。