ヤギ 飼い方・育て方

飼育小屋のようす
エサ台:エサ入れの中に入ってしまわないように、床(ゆか)から高さ50cmくらいのヤギの首より高い位 置に取り付ける
鉱塩(こうえん):ミネラル分が動物には必要なので、岩塩やブロック状の塩(家畜用(かちくよう)の鉱塩)をいつもおいておく
:小屋の床は、掃除(そうじ)のしやすいコンクリートがよい。ただし、そのままではジメジメするので、ブロックを足にしてスノコをしき、ワラをまくとよい。ワラとフンと一緒(いっしょ)に集めれば、よいたい肥に

●こんなふうに飼ってみよう

もともとヤギは、すずしくて乾燥(かんそう)した地域(ちいき)がふるさとなので、ジメジメしたところがきらい。風通しがよく日当たりのよいところを選びます。それと木陰(こかげ)があると子ヤギがよろこびます。一日一回は掃除をして、いつも清潔にしておきます。

●エサと水のあげ方

エサは朝夕の2回、田畑の雑草や野菜くず、庭木を刈(か)り取った枝など、ヤギがあきないようにできるだけ多種類のものをあげます。

青草(刈っただけの生の草のこと)を食べすぎるとおなかをこわすことがあるので、完全に乾燥(かんそう)させた干(ほ)し草、または半乾きにしたものをあげます。

また、水は一日一回とりかえていつもきれいな状態にしておきましょう。

○ヤギが好きなエサ・有毒なエサ
好きなエサ 野草 ヨモギ、レンゲ、ウマゴヤシ、ハギ、イタドリ、ツルマメ、タデ、アカザ、クズ、ノエンドウ、スギナ、ツワブキ、ニガナ、タンポポ、メヒシバなど
木の葉 クリ、カキ、クヌギ、カシ、シイ、ビワ、マテバシイ、アカシヤ、ケヤキ、ヤナギ、ポプラ、ブナ、ナラ、ホオノキ、ブドウ、ノイバラ、ウメ、モモ、サクラ、ナシ、カイドウ、茶、ミカンなど
飼料作物 クローバー、サツマイモのいもづる、アルファルファ、イタリアンライグラス、チモシー、オーチャードグラス、トウモロコシ
有毒なエサ アセビ、トウゴマ、レンゲツツジ、キンポウゲ、キョウチクトウ、ミツマタ、ドクウツギ、ドクゼリ、ナンテン、シキミ、ヒナゲシ、ジャガイモの芽、エニシダ、トリカブト、シャクナゲなど

●健康なヤギのみわけ方

ヤギの健康状態を知るには、こんなところをチェックしてみましょう!

:イキイキ輝(かがや)いてきれい。目やにがでていない
:鼻汁(はなじる)をたらしたりしてよごれていない
:つやがあってきれい。毛がさかだっていない
脚(あし):おしりと太ももがしっかりしていて、まっすぐ立っている

また、動きが活発かどうか、毛づやがあってきれいかどうかなどをチェック。カがうつす腰麻痺(ようまひ※)や、その他の病気に気をつけてあげましょう。

(※)糸状虫(しじょうちゅう:フィラリア)がカを通じてヤギのからだに入り込(こ)み、後ろ足が立たなくなってしまう病気。家畜用(かちくよう)のカ取り線香(せんこう)をたいたり、ワクチンをのませて予防します。

●先生方へ

ウサギやハムスターなどの小動物と比べると、飼うのには格段に手間がかかります。また寿命が長いので、学校全体での協力体制も必要です。近くの農家や大学の獣医学部などから、長期にわたって応援がえられるかどうか、飼う前によく考えてください。

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