特用家畜
お化粧してきれいになりましょ、ミツバチのろう
-
おいしい蜜を求めて花から花へ -
働き蜂に囲まれている女王蜂(写真提供:玉川大学ミツバチ科学研究施設) -
とれたてのハチミツ -
人はミツバチからたくさんのものを得ている -
いろんな種類のハチミツがある
幅広く利用されているミツバチ
ミツバチは、ハチの中でも大家族で生活する昆虫です。1匹の女王蜂(じょおうばち)に数万匹の働き蜂(はち)と数千匹の雄蜂が一つの巣の中に暮らしています。この大家族の生活を支えるために、蜜(みつ)や花粉を求めて花から花へと飛び回り、巣に貯えているのです。
人がミツバチと出会ったのは遠い昔です。紀元前6000年に描かれた洞窟(どうくつ)内の壁画には、人がミツバチの巣からハチミツを集めている姿があり、エジプト時代にはすでに泥で作った巣箱でミツバチを飼っていました。
そして現在では、人間はミツバチから次のようなさまざまなものを得ています。
巣に貯えられた花の蜜は、ミツバチが加工してハチミツとなり、そのまま食べられる甘味原料や、保湿剤などの目的で工業原料として利用されます。巣は蜂が分泌する「蝋(ろう)」でできていて、これを集めたものが「蜂蝋」になります。天然蝋として、化粧品や工業原料として幅広く用いられます。
ローヤルゼリーは女王蜂の食べ物として働き蜂が作る高栄養食品で、健康食品や化粧品原料として使います。また、プロポリスは植物がつくる防衛物質を巣を守るためにミツバチが集めてきたもので、さまざまな薬理効果も持っています。ほかにも、働き蜂が巣を守るときに使う針から出る蜂の毒は、薬品として利用されたり、鍼灸(しんきゅう)の一種である蜂針療法では針ごと用いられます。
花粉交配はミツバチが花を訪れることで行われるため、果実栽培や種子生産などではミツバチは欠かすことのできない存在です。