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いつからともだちだったのかな(めん羊飼育の歴史)
メソポタミアの牧羊
西アジアに現れた家畜羊はペルシャとメソポタミアに分布し、その後メソポタミアのめん羊は、いくつかの文明とともにヨーロッパ西方へ、またあるものは遊牧民の移動によってアフリカやアジア、ヨーロッパ北部へと移動し、それぞれの目的に応じて改良が行われました。
羊の体から羊毛を刈り取って織物を作ることは、メソポタミアに最初の都市を築いたシュメール人によって、紀元前3000年ごろから行われていたとされ、このころから多くの下毛を持つめん羊の選抜が行われるようになりました。その後、毛織物は古代ギリシャからローマへと伝えられ、ローマ人はさらに質のよい羊毛を生産するための品種改良を行い、毛織物の製造技術を工業へと発展させました。
時代の流れとともに各地に広まる
次第に勢力を伸ばしたローマ人は、各地に進軍するとともに、牧羊と毛織物の技術をヨーロッパ全土に伝えていきました。このようにメソポタミアの牧羊は、古代オリエント文明以来、シュメール、バビロニア、フェニキア、エジプト、ギリシャ、ローマと、時代の流れとともに各地に伝えられたのです。
現在の家畜品種の中で最も良質の羊毛を生産する品種であるメリノは、スペインで改良されたものです。その原型はローマ時代に作られたタイレンという品種に由来するものであり、さらに時代をさかのぼれば、紀元前2000年ごろのメソポタミアに飼われていたメソポタミア細毛羊にたどりつきます。
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