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めん羊の起源と改良
起源は8千年-1万年前
めん羊は山羊とともに最も早い時期に家畜化された反すう動物です。その起源は今から約8千年-1万年前の西アジアで、これらは犬を使って家畜化が行われたといわれています。
主な野生羊には、西アジアとアフガニスタンに棲息(せいそく)するユリアル、ヨーロッパ・小アジア・西ペルシャのムフロン、中央アジアのアルガリ、北アジアと北アメリカのビッグホーンの4タイプがあります。このうち、家畜羊に関与しているのは、ユリアルとムフロン、アルガリで、現在の家畜羊はユリアルを祖先とするものが最も多いといわれています。
めん羊がきわめて早い時期に家畜化された理由は、人間が利用できない草類を効率よく動物性タンパク質に変換できる反すう動物であることや、比較的小型で群居生が強いため、管理しやすい動物であったことです。さらに、野生羊が生きるために身につけた特性が人間の生活にとってきわめて有用なものであったことが、大きな要因と考えられます。
家畜化になってからの利用法
初期の段階でのめん羊の利用は、主に肉と毛皮であったと思われますが、野生羊を飼い慣らすことで、良質のタンパク源である乳や、これまで狩猟でしか得られなかった脂肪も簡単に得られるようになりました。脂肪は現在も人間の生活には欠かせないものですが、脂肪のさまざまな利用法は、めん羊が家畜化されたことによって発達したといわれています。
また、野生羊の体は通常粗毛で覆われていますが、冬になるとその下に柔らかい綿のような毛が密生します。春に大きな塊となって抜け落ちるこの下毛を発見したときに毛糸やフェルトを作ることを思いついたと考えられています。
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