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赤ちゃんができた

人工哺乳器による哺乳 |

クリープ柵(子羊だけが通れる穴が開いている) |
新生子羊と虚弱子羊の管理
新生子羊は体がぬれており、体毛・皮下脂肪・エネルギーの蓄積量が少なく、しかも病気に対する抵抗性(ていこうせい)がありません。このため、できるだけ早く体を乾かし、十分な初乳を与えることが重要です。初乳には、エネルギー補給のほか、抗体の獲得と胎便を排出する作用があり、生後30分以内に最初の吸乳を行い、8時間以内に体重1kgあたり50cc以上を飲むことが必要です。頭を下げて背を丸めているような子羊は、母乳を飲んでいない証拠です。口の中に指を入れて体温を確かめ、冷たければ、すぐに温浴をさせて体を温めます。その後、温めたミルクを哺乳(ほにゅう)びんで飲ませますが、自力で飲むことができない場合は、胃チューブを使って、胃の中に直接ミルクを流し込みます。元気になるまでは母羊からはなして赤外線ランプを取りつけた保温箱などで管理し、人工哺乳を行います。
人工哺乳
母乳が不足する場合や母親のいない子羊には人工哺乳を行います。補助的な哺乳では、1回あたり200-250ccのミルクを1日3回程度与え、子羊の状態を見ながら徐々に回数を減らしていきます。また、全く母乳を飲むことができない子羊には、1日に1500-2000ccを給与する必要があります。哺乳びんでは6-8回に分けて給与することになりますが、人工哺乳器を用いて自由に飲めるようにすれば3-4回に減らすことができ、多頭数への哺乳も可能となります。ただし、この場合には飲み過ぎを防止するため、ミルクを冷たくして与えることがポイントです。
群管理とクリープフィーディング
分娩(ぶんべん)後の親子は分娩柵(さく)内で3-7日間を過ごし、親子関係が成立したものは、同時期に分娩した数組の親子で小群を作り、群管理へなじませるようにします。生後10-14日ごろには小群ごとの柵(さく)を取り除いて大群管理に移行しますが、このころには子羊も固形物を食べるようになるため、子羊だけが出入りできる柵(クリープ柵)を設けて子羊用のエサを与えます。このように、母乳を飲みながら子羊に自由にエサを食べさせる方式をクリープフィーディングといいます。舎飼いの場合には離乳時(3-4カ月齢)までこのような形態で管理を行いますが、離乳前に放牧を行う場合には、放牧地の状態が良好である限り、母子ともに濃厚飼料などの補助飼料は必要ありません。
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