野生の馬はいないの？

エクウス・プルシェワルスキー。 もう見られない野生馬

ムスタング

絶滅した野生馬

　人類が定住生活を送るようになると、家畜（馬）を飼い、人の役に立つように改良を進めました（家畜化）。そして家畜となった馬（家馬）は、身の危険を感じなくなり、エサを探して広い草原をさまよい歩く必要もなくなりました。その一方、厳しい自然の摂理にさらされてしだいに追い詰められていった野生馬は、20世紀初め、ついに発祥の地ユーラシア大陸の草原からも姿を消しました。

ムスタングは野生馬ではない

　アメリカのムスタングは、一般に野生馬と言われています。また、宮崎県都井岬に保護されている御崎馬（みさきうま）は、日本の野生馬として観光資源となっています。しかし両馬とも、一度は人類に飼われた経験のある馬たち（家馬）が、なにかのはずみで人の管理下から逃れ、自然の生息形態にもどった馬であるため、純粋な野生馬ではありません。