鶏のからだのひみつ

鶏の一生

写真1
どれくらい生きるのかな

経済寿命

 肉や卵をとるための実用鶏は、採算性を重点にして飼育期間を決めています。これを経済寿命といい、鶏本来の寿命に比べかなり短くなります。実用鶏は産肉・産卵の効率、つまり経費対収入からみた収益性の高い時期に解体して肉にしたり、採卵をやめて加工肉にします。
 採肉を目的とする鶏には二つのタイプがあります。肥育速度が早く、飼料効率にもすぐれている「ブロイラー」は、通常7-8週齢でと畜・解体されて肉になります。在来種、シャモの交雑などによる「地鶏」は肉質を第一に、適度な歯ごたえとうまみを重視して110-150日齢に食します。


実用鶏の一生

 種卵からふ化したヒナは、すぐに歩き出し、自分で水を飲み、エサを食べますが、体温を調節する機能が不十分のため、3-4週間ほど給温します。
 雌鶏が卵を産み始めるのは鶏の品種・系統、育すうの季節、飼育管理法などによって異なります。卵用種の実用鶏は、集団の平均初産日齢が150-160日齢で、その後13カ月くらいを採卵期間とする方式が一般的です。また、途中で1カ月ほど休産させ、この期間を含め採卵期間を20-21カ月とする飼育法もみられます。
 このように実用鶏の一生は、早いもので約2カ月、長くても3年以内と短いのですが、一方では愛玩鶏(あいがんけい:ペットとして飼われている鶏)のように大事に飼育されて10年以上も生きている鶏もいます。