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フカフカ布団でいい夢みよう、アヒルの羽毛

写真1
代表的な卵用種、カーキーキャンベル(左:メス、右:オス)
写真2
デンマーク系ペキンは肉用種
写真3
アヒルのひな

もとは渡り鳥だったアヒル

 アヒルはユーラシア大陸に野生している渡り鳥(マガモ)が家禽化(かきんか)したもので、中国、ヨーロッパなど北半球を中心とした地域で飼い馴らされ、西暦60年頃(ころ)にはすでに家禽化されつつあったようです。日本では平安時代に飼育された形跡がありましたが、1877年にアメリカからペキンアヒルが輸入されて、はじめて産業としての飼育が始まりました。
 河川や湖沼など水辺を利用して飼育していましたが、近年は陸飼いが一般的です。また、低利用の飼料(おから、魚のアラなど)でも肥育ができるため、動物タンパク質資源として重要な家禽と考えられています。

 早熟早肥なので、出生時の体重約50gが、25日でその約10倍、10週齢で生時体重の50倍にもなり、成体時は約3kgです。鳴き方でオスとメスの判断ができ、メスは「ガアガア」とやかましく、オスは「ギーギ」または「クエクエ」とのどをつぶしたように鳴くのが特徴です。

 アヒルの肉は、特にロースの伸びがよく、厚みがあります。肌身は白く、肉色はあざやかな紅色のものが最良です。肝臓はフランス料理の高級品として珍重されています。

 アヒルは卵を抱く習性(就巣性)があまりなく、卵用種では年間200個くらい産卵します。卵は鶏卵よりも大きく、殻は油気を含み光沢があり、ピータンなどの加工用として利用されています。羽毛は生体重の約6%採れ、柔らかい胸部毛は最高級羽布団の原料となります。

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