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写真1
自然流下式牛舎構造とふん尿貯留槽

正しい処理は酪農家の義務

 乳用牛1頭が出すふん尿の量は1日約60kgです。数十頭規模で飼育している酪農家にとって、ふん尿集めは牛舎内を清潔に保つためにも毎日欠かせない作業のひとつです。
 しかし、ふん尿の水分含量は87%とトロトロの状態(スラリーという)なため、集積しただけではなかなか乾燥せず、雑菌が繁殖して悪臭の発生源となります。近年では、牧場のまわりに住宅地が隣接していることも多く、そのままでは苦情の原因にもなりかねません。
 そこで酪農家は、集めたふん尿に水分調整剤を加えて発酵(はっこう)処理を施し、有機成分を分解させ、悪臭を抑えます。このような処理をしたふん尿は肥料価値が高く、堆肥(たいひ)として有効利用ができるため、畑作農家などに販売している例も少なくありません。
 平成11年に「家畜排せつ物法」が施行されました。これにより平成16年10月からはふん尿の野積みや素堀投棄が禁止され、適切な処理と保管をすることが義務づけられました。

 
写真2
手前が新しいもので、奥にいくほど発酵が進んでいる堆肥の山

水分調製と発酵がポイント

 ふん尿処理には大きく分けて次の二つの方法があります。

肥料化:

繋(つな)ぎ牛舎などで一般に見られる自然流下式の場合、集めたふん尿はスラリーのままコンクリート製の地下貯蔵槽に蓄え、微生物の好気性発酵(発酵温度50度)を行います。この処理を施したスラリーは黒色に変化し、悪臭も抑えられるため、肥料として活用できるようになります。

堆肥化:

堆肥とは、一般にワラ、草、落葉などを単独、あるいはふん尿を混合し、微生物の力を借りて分解したものです。牛のふん尿処理においては、吸水性・脱臭性に優れたオガクズ、バーク(樹皮)、モミガラをふん尿に混ぜ、切り返しをしながら数週間発酵をくり返すことで作ることができます。仕上がった堆肥は、作物の生育促進に有効な成分を多く含み、良質の堆肥として使用することができます。

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