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放牧
放牧するにはいろいろな準備や注意が必要 |
河川敷での放牧 |
下痢や発熱に注意! 放牧後7日間は十分な観察を
公共牧場(国営・県営・市町村営)や協同牧場に放牧する前には、次のような準備や注意が必要です。
1.放牧前の約7日間は運動場に出したまま夜を過ごさせる
2.放牧する2週間前から青刈り牧草を与え、馴(な)れさせる
3.放牧に出す育成牛は生後6カ月以上とし、それ以下の子牛は母牛と一緒に放牧する
放牧中に食べる牧草は水分含量が80%と高く、乾物中の栄養価も粗タンパク質18-20%と高くなるなど、入牧前の飼料と異なります。第1胃の微生物を新しい牧草に馴らすためにも、約2週間の時間が必要なのです。
放牧ではダニ、アブ、サシバエなど外部寄生虫の防除のため、駆虫剤を入れた耳標(イヤータッグ)を装着することも必要です。とくに放牧後7日間は牛の観察を十分にし、下痢や発熱に注意することが大切です。ダニの寄生や吸血による小型ピロプラズマ病の発生する牧場へ放牧する場合は、あらかじめ家畜保健衛生所の予防注射を受けることが必要です。
また、放牧地は8月になると草量が減少し、アブ、サシバエの寄生虫が増えます。気温が28度を超えると食欲も減退するので、十分な監視が大切です。必要に応じて乾草や濃厚飼料を給与することは効果 的で、放牧期間中は水と食塩の給与も欠かせません。塩分が不足すると土など飼料以外のものを好んで食べる異嗜(いこう)の原因になります。
放牧後には濃厚飼料を育成牛に別に与える別飼いの施設が必要となります。
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