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めん羊とは大昔から友だちだった  

今では世界で1000種類(品種とその特徴)

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コリデール種
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サフォーク種
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イーストフリーシアン種
写真2
サウスダウン種
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ジェイコブ種
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セントクロイ種
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ダービーシャイングリッドストーン種
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ノースカントリーチェビオット種
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ハードウィック種
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バルバドスブラックベリー種
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フィン種
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ブラックウェルシュマウンテン種
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ボーダーレスター種
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ポールドドーセットホーン種
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リンカーン種
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ロムニー種
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ロンク種
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シェトランド種

スパニッシュ・メリノ

 スペインが原産で、最も繊細で優美な羊毛を生産する毛用種の代表格です。現在ある毛用種(細毛種)は、すべてスパニッシュ・メリノをもとに改良されたもので、世界各地で良質羊毛の生産に貢献しています。本種によって改良されたメリノ系種には、ドイツのサキソニー・メリノ、フランスのランブイエ・メリノ、南アフリカのケープ・メリノ、オーストラリアン・メリノ、アメリカン・メリノなどがあります。

コリデールとサフォーク

コリデール:

メリノにリンカーン、レスター、ロムニマーシュなどの英国長毛種を交配して作られた、ニュージーランド原産の毛肉兼用種です。日本の歴史の中で最も多く飼育された品種ですが、羊毛輸入量の増加や、化学繊維の発達によって頭数は激減し、現在ではあまり姿が見られなくなりました。

サフォーク:

イギリス原産の大型肉用種で、在来種のノーフォーク・ホーンに、最も肉質がよいといわれるサウスダウンを交配して作られました。世界各地で肉生産に利用されています。日本には昭和42年から本格的に輸入されるようになり、現在では、日本で飼育されているめん羊の80%近くがサフォーク種となっています。

 

その他の品種

イーストフリーシアン:

北海に面したドイツ領のイーストフリージアン諸島原産が原産の中毛種で、世界的に最も高能力な乳用品種として知られており、肉やウールも利用されています。スェーデン南部とドイツのサクソニーに多く、東欧から南米まで世界中に普及しています。

サウスダウン:

イングランド南部のサセックス州原産の短毛種で、ダウンタイプと呼ばれる品種の中では最も古い代表的な品種で、他のダウン種の基礎となっています。
「羊のショートホーン種」と言われる理想的な肉用タイプの品種で産肉性とともに産毛性にも優れています。

ジェイコブ:

4〜6本の角と斑模様の毛色で有名なイギリスの古い品種です。品種の由来は明らかになっていませんが、毛色はスペインやアフリカから来た羊に、4本の角はスカンジナビアやスコットランド北部の島々の羊に由来していると考えられています。
角の数は2〜6本で、無角の個体も見られます。この品種の毛で紡いだ糸の微妙な自然の色合いが、手紡ぎや手織りで高く評価されています。

セントクロイ:

西アフリカのヘアーシープ種を祖先とする肉用あるいは愛玩用の品種で、カリブ海のバージン諸島に見られます。寄生虫や極端な気温の変化等に適応し、熱帯、亜熱帯での牧羊業に貢献することが期待されています。肉質が良く、調理後もジューシーで軟らかく風味に優れています。繁殖能力にすぐれ、双子分娩が一般的で、3子分娩も見られます。

ノースカントリーチェビオット:

スコットランド北部のケースネス州原産の中毛種です。体系や外観はチェビオット種と似ていますが、チェビオット種の耳が直立なのに対し、この品種は45度の角度であることや、チェビオット種の中には有角の個体も見られますが、こちらは全て無角であることなどの違いが確認できます。発育がきわめて早く、他の肉用品種との交雑により、優れた枝肉を得ることが出来ます。また、ウールは純白で高品質であり、多くはスコッチツイードとして取引されています。

ハードウィック:

イングランド北西部の湖水地方原産の古い在来種で、肉とウールが利用されています。山岳地帯での厳しい環境でも生き抜く力を持っており、質の良い肉を経済的に生産する品種として高い評価を受けています。目と目の間が広く突出して輝いていることが特徴です。雌は無角で子羊の毛色は多くが黒ですが、成長とともに青灰色になってきます。

バルバドスブラックベリー:

カリブ海に浮かぶバルバドス原産の肉用種です。17世紀に西アフリカから奴隷とともに導入されたヘアータイプの羊と、同時期にオランダ商人により導入されたウールタイプの羊が交雑され成立したと考えられています。
熱帯の品種にしては珍しく多産であるため、多くの国に輸出されています。泌乳能力にも優れており、適切な管理下では3頭の子どもを自力で育てる力を持っています。

フィン(フィニッシュランドレース):

フィンランド原産の品種で、肉とウール、毛皮が利用されています。1918年に登録が開始され、1970年以降は、スウェーデンのテクセルとスウェーデンベルトシープ、ノルウェーのリジャシープの優れた形質を取り入れる育種が行われています。アメリカ、カナダ、フランスでも登録され、世界中で飼われています。産子数が多いことが最大の特徴で通常で3〜4子を産み、これまでに8子が2例、7子が数例記録されています。

ブラックウェルシュマウンテン:

イギリスのウェールズ地方の山岳地帯原産のウェルシュマウンテン種から派生した品種です。ウェルシュマウンテン種はイギリスの改良品種中最も小型で、体重は雄が平均70s、雌が50s程です。雄は有角。雌は無角で、筋肉は良く発達し山岳地帯にも適応できる体になっています。産子数は多くありませんが、育成率は高くなっています。

ボーダーレスター:

イングランドとスコットランドの境界に位置するボーダー地方が原産の長毛種です。18世紀後半にロバート・ベイクウェルによってレスター種をもとにしてニューレスター種が作出され、このニューレスター種がベイクウェルの弟子によってボーダー地方に持ち込まれボーダーレスター種が成立しました。早熟、早肥で産肉性に優れており、ウールにも利用されています。
  日本には戦後2度にわたり輸入されています。

ポールドドーセットホーン:

イングランド南西部のドーセット、サマーセット州原産の非常に古い品種のドーセットホーン種の突然変異を利用して作出された無角品種です。肉とウールが利用されており、最大の特徴は繁殖シーズンが長く、ほぼ周年繁殖が可能なことが挙げられます。泌乳能力も高く肉質も優れています。

リンカーン:

イングランド東部のリンカーン州原産の長毛種です。リンカーン州の在来の長毛種であるオールドリンカーン種にレスター種を交雑して、産肉性と毛質を改良して成立しました。優れた特性の一つとして雄の温和で従順な性質が挙げられます。また、体質も強健で高品質なウールを多量に採ることが出来ます。頭数的には多くありませんが、世界中で飼養されています。羊の中では最大級の大型品種で、体重は雄が120〜150s、雌でも80〜110sにもなります。

ロムニー:

イングランド南東部ケント州のドーバー海峡に面したロムニーマーシュ地方が原産の長毛種です。在来品種オールドロマニーマーシュ種を基にして18世紀末より改良されました。ラム肉生産のためにサフォーク種、サウスダウン種、テクセル種との交雑に用いられています。ウールも重要な収入源となっており、外国に多頭数輸出され、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカの牧羊産業に大きな影響を与えました。

ロンク:

イングランド北部のペニン山脈の中部、南部原産の粗毛種で、肉とウールが利用されています。粗く長い毛で全身が被われていて、体質も強く湿原での飼養にも適しています。雄の角はらせん状に湾曲しており、毛色は白く顔面と四肢に黒色の斑が見られます。肉質が良く風味に優れることも特徴です。

シェトランド:

イギリスのシェトランド諸島原産の原始的な品種で、8〜10世紀頃にバイキングがスカンジナビアから持ち込んだ羊の子孫と考えられています。粗放な飼養管理に耐え、岩が多い貧弱な草地でもほとんど補助飼料なしで生育する強さを持っています。また、最も多様な毛色を持つ品種の一つで、白以外に赤褐色、銀灰色、小鹿色、灰色、暗褐色、黒色等が見られます。ウールは無染色で紡がれ、島独特のショールやマフラーなどの編み物に利用されています。

 

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