野犬に注意（野犬対策）

天敵

　めん羊の天敵は野犬です。野犬は人のいない夜間にめん羊を襲うことが多く、また1頭だけにねらいをつけて襲うのではなく、いたずらに群を追い回すため、多数のめん羊に、かみ傷と精神的ショックを与え、非常に大きな被害を被ることになります。
　舎飼いの場合には、羊舎の出入り口や窓を閉め切ることで、野犬の襲撃からめん羊を守ることができますが、安心してめん羊を飼育するためには、運動場や放牧地への侵入も防がなくてはなりません。このためには、牧柵（ぼくさく）を犬が飛び越えられない高さまで細かく張ることも一つの方法ですが、犬は柵の下を掘って侵入してくる場合もあります。野犬の侵入を防ぐためには、ネットフェンスの上部と外側に電気柵を張り、柵に触れると危険であるということを犬に認識させることが最も効果的な方法と考えられます。また、まめに見回りをすることも効果があります。

地域ぐるみで野犬対策

　野犬が侵入したことがわかったら、野犬を捕獲することが重要であり、放牧は中止するか、監視の行き届く範囲にとどめるべきです。
　また、野犬はめん羊だけではなく、人にも危害を加えることがあるため、最寄りの保健所に相談のうえ、地域ぐるみで対策を行うことが必要です。