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乳用牛 -歴史- 世界

大昔の人が描いた牛の絵

大昔の人が描いた牛の絵

 牛(うし)が家畜(かちく)として飼(か)われるようになったのは、1万年(いちまんねん)も前(まえ)で、元々(もともと)の先祖(せんぞ)は体重(たいじゅう)が900キロもある野生(やせい)のオーロックスという牛だったんだ。
 牛のお乳(ちち)を人(ひと)がしぼって飲(の)むようになったのは、今(いま)からおよそ5000年前(ごせんねんまえ)の紀元前(きげんぜん)3000年ごろからだよ。世界(せかい)で一番(いちばん)古(ふる)い文明(ぶんめい)が栄(さか)えたメソポタミアの国(くに)では、神様(かみさま)へささげられ、貴族(きぞく)たちが飲(の)む、特別(とくべつ)なものだったんだ。その後(ご)、牛乳(ぎゅうにゅう)を飲む文化(ぶんか)は、エジプトにも伝(つた)わり、人が牛乳をしぼっている様子(ようす)をえがいた壁画(へきが)も残(のこ)っているよ。
 ヨーロッパにも紀元前2000年ごろには牛乳の利用法(りようほう)が伝わって、暮(く)らしに欠(か)かせない大切(たいせつ)な食品(しょくひん)になったんだ。18世紀(せいき)には、乳をより多(おお)く出(だ)す牛をつくる改良(かいりょう)がイギリスで始(はじ)まって、乳を出す能力(のうりょく)がとても高(たか)い牛が生(う)まれたよ。肉用(にくよう)の牛と、乳用(にゅうよう)の牛とがここで分(わ)かれていったというわけだ。

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