飼育事例:武蔵野大学附属幼稚園・ウサギとニワトリ


●3 春の恒例、動物とのふれあい

 この園の子どもたちが、心配なく動物飼育を楽しめる背景には、強力なバックアップ体制がある。獣医師の中川美穂子先生(全国学校飼育動物獣医師連絡協議会主宰)が、年間を通じて飼育相談・診療をおこなうほか、4月には、飼育当番を始める前に、中川先生に動物のことを教えていただく機会を設けている。

 そのひと時は、中川先生による動物の飼い方のお話があったり、子ども一人一人が、ウサギやニワトリの抱き方を実際に経験する。子どものひざにタオルを敷き、ゆっくり動物を抱きしめると、最初はこわごわだった子も動物の温もりにふれ、表情がやわらいでいく。この日は保護者も参加できるので、「今年はニワトリを抱く“チャレンジ”をしにきました」というお母さんもいるそう。
 さらに夏休みの間は「ふれあいボランティア」を募り、家で預かれない人でも、ニワトリなどの世話をしてもらう機会もつくっている。なかには皆勤賞というお母さんもいて、多い時は30組も参加するのだという。

 「でも動物飼育は、ハプニングの連続です」と井上先生。休みの日、ある家庭にウサギを預けところ、仔ウサギを産んでしまい、あわてて園に連れ帰ったことも。最近では、ウサギのユキちゃんの体にコブのようなものができ「あら、腫瘍かしら」と慌てて診てもらったところ、「太りすぎ。脂肪の塊ね」とダイエットを勧告されたこともあったとか。

 こんなふうに何か事態が起きるたび、中川先生のところに駆け込むのだという。獣医師のサポート体制がうまく機能することで、たとえ飼育の専門家が園内にいなくとも、先生たちは安心して動物と子どもたちを見守ることができるのだ。


ひざにタオルをしいてニワトリをしっかり抱く

お母さんもウサギを抱いてみる

中川美穂子先生からニワトリやウサギについてのお話をきく。
ニワトリも飛ぶのにびっくり

▲このページの先頭へ

学校飼育動物の飼い方タイトル